Come Together(mixi日記)

たぶん思い入れがある人はたくさんいる。わたしも、そういう人たちに負けないくらいの思い入れを持っている。でもそれは、「来日すれば必ずコンサートに行く」という類の思い入れとは少し違う。なんというのかな、つかず離れずとでもいうのかな。いつも頭のはしっこで気にしているというか、そんな感じ。

フリッパーズが好きになって、その次に好きになったのはPRIMAL SCREAMの3rdだった。その時「フリッパーズさかのぼりの旅」(いわゆるサンプリングネタ探し)をやっていて、たしか、そこでたどりついた先がプライマルだった。忘れもしない新京極詩の小路ビルの最上階、今はなき優里奈レコードのロックコーナー(ばちかぶりの7インチとかも一緒に売ってた)。
このアルバムの好きな曲といえば、みんなは圧倒的に「Loaded」や「Higher Than The Sun」って言うんだけど、私はどうしてだか「Come Together」が好きだった。たとえジャンキーのジャンキーによるジャンキーのための曲でバンドとしては忘れたい作品だとしても、もうライブでやってくれないとしても、それでもこれがいい。もっというならUKのアナログアルバム盤には入っていなかったヴォーカルver.。それが未だ揺るいだことがない、わたしの心のナンバーワンソング。

たぶんこの曲に出会っていなかったら、こんなにエンゲル係数低くないし、車だって持っていたと思う。私は女子だから男子よりレコードにかけられるお金の割合は少ないけど、それでも多分、総額で安い外車くらい余裕で買えてるはずだから。何年も何年も「レコード:雑誌:洋服:化粧品:食物=5:2:1.5:1:0.5」の生活、実家住まいで本当に良かった(苦笑)。
だからこそ、もし私がこの歌に出会っていなかったらどうなってたかな、とたまに思う。普通にヒット物(とはいえPWLが好きだったから、ディスコ好きにはなっていたかもしらん)を聴いて、OLさんになって貯金をして、車を買って、今ならもう結婚をして子育てをしているかもしれない。それも女子として幸せな生き方のひとつだから。

でも、それを補ってあまりあるほどのおもしろいものやことや時間を、この曲はわたしに教えてくれたもの。それがたとえ負け犬予備軍の生き方なのだとしても、この曲と出会って良かった。そして、この細面で柳腰で天才でジャンキーの、ボビー・ギレスピー。彼の歌に会えて、本当に良かったと思う。