まぼろしのピンクヴィニールと通常盤とアンダーワールド(mixi日記)

最近UKロックとネオアコの話しかしていないのでロッキンな人かと思われているかも。それともビースティ〜JASON NAVINSラインの「みずをえたうおのよう」なようすで、察しのいいお方ならおわかりかもしらん。とゆうわけでひさびさにテクノとかハウスの話ですよ。10年ひと昔、90年代のネタだけど。

UNDERWORLDがWeatherall師匠のJunior Boys Ownからリリースされた時は、こんなに流行るなんて思わなかったなー。実は一番最初の12インチはショッキングピンクのカラーヴィニールで限定発売されていて、DJさんも「すごいヤツらが出てきた」とか「変態アシッド物!」なんてremixでレビューをしていたよ。こんなにキてるレコードはそうそうなかったからだと思うけど。私はそのレビューを読んだ週に心斎橋のCISCOに買いに行ったけど、もう初回盤がなかった。ツートーンのJBOレーベルジャケの通常盤だったけど、それでもあることが嬉しかった。その盤にはダレン・エマーソンが京都のMUSHROOMに初めてDJをしにきた時、サインをもらったりしたなあ。

今ではもう街中で聴けるほどのアーティスト、DVDは出るしアナログだって再発盤がたくさん出るくらいだもの。でもね、同じ「Rez」が聞こえてきても、「Cowgirl」が途中で混ざってくると「ああ『Everything,Everything』のCDを使ってるな」ってちゃんとわかるし、逆に「Rez」だけが延々とかかっていると「この人はなつかしいの使ってる」って、ちょっと嬉しくなったりする。別にメガミックスが悪いってわけじゃないし、そんなことに気づかなくたって全然いいけど。でも、ミックスのバージョンで世代がわかる気がする。同じUNDERWORLDっていうアーティストのライン上に、同世代の時間軸を見いだせるような。

最初は5人組のポジパンみたいな売れないバンド(アリエルだったかいう名前)で、ダレンが加入してJBOから出した途端に爆発的に人気が出た。確か1stの12インチ「mmm...skyscraper i love you」をラジオで卓球が「5,000円するんだよ」って興奮して話していたのに、私は翌日地元の中古屋で500円で売ってるのを見つけて大混乱(笑)。レコードはいったい何を基準とするもんなのか? ていうか何がなんだかよくわからなくて、結局今でもあの12インチの価値がよくわからない(苦笑)。まあ、あの題名でTOMATOの作品集が出たり、「dubnobasswithmyheadman」って1stのジャケに繋がってるっぽいとか、その後HARDFLOORが「dadamnfreakanoise」って意識してるふうな曲を出してるとか、なんかしら出発点にはなっているのかもしらん。

今ではどちらかといえば、デザイン集団「TOMATO」の方が前に来るのかな。TOMATOの音楽部門がUNDERWORLD、て感じ? そういえばU-ACTもTOMATOのファッション部門か‥‥ああサイモン・テイラーってTOMATOにいるんだったね。その昔ジーザス・ジョーンズとかEMFとかCMJKがTシャツをよく着てたデザイナーね。いろいろやってるみたいだけど、やっぱり音楽が一番面白いかも。なんかダレンが抜けてからあんまり一生懸命追いかけなくなってしまったけど、そういえばあの曲は良かったな。
「Two Month Off」、あれはとても暖かで、きれいで、気持ちの良い歌だった。そしてなんだかひさしぶりに聴く、懐かしい感じの曲だと思った。やっぱりだてに長いことやってるわけじゃないんだなあ。

BGM / UNDERWORLDRez