11月24日(土)Oblivion Ball@幕張メッセ

ANDREW WEATHERALL先生DJセットを楽しみにしていた私。中でもNu Skool Set、Indie / Dance Set、Dub Set、Old Skool Setというタイムテーブルが発表されていたので「Indie / Dance Set」目がけて行ったところ、22時になった途端友人数人から「1曲目から『Loaded』だったよ!」というメール&電話が。その話に「Nu SkoolにPRIMAL SCREAMだなんてそのカード出すの早いわ!」と思いつつ移動するが、HAPPY MONDAYS/Step On、MY BLOODY VALENTINE/Soon、FLOWERED UP/Phobia、THE FARM/All Together Now、JAMES/Come Home‥‥次々送られてくるセットリスト実況に、これはセットが入れ替わったなあと思いひたすら後悔。まあいくら後悔しても時はすでに遅し、ラストは JOY DIVISION/She's Lost Controlだったというセットもとっくの昔に終了。ちょうどSIMIAN MOBILE DISCOがフラッシュをバッシバシと光らせながらバキバキのテクノを鳴らし倒している途中なのだった。


出鼻をくじかれたのでとりあえず酒を飲む。また聞こえてくるSMDがアッパーな物だから酒がいい感じに回るわDub Setに移行していて気持ちいいわで、それはそれで楽しい気持ちになる。そのDJを聴いた子たちが「なんかWEATHERALLってクラブ系だよね〜」と言っていたらしく、今日はロック括りのイベントという認識のお客さんがメインであることを再確認。そして今やオールナイトのパーティも、至って健全な空気が充満してることをしみじみと感じる。


気づくとUNDERWORLDのライブが始まっていたので、圧倒的に人が増えたフロアに戻り素直に楽しむ。ステージでは総シルバースパンコールのオーバーシャツを着たカールと至っていつもと同じリックがいた。なんだか元気そうで、純粋に楽しそうな感じが伝わってくるライブでとても嬉しい。前に UNDERWORLDのライブを見たのがいつだか思い出せないくらいだから、もうずいぶん見ていないことになる(多分10年くらいは前)。でもメタモなんかで見た友人曰く「ひさしぶりにいいライブだった」だったそうだから、たぶん私は恵まれているんだと思う。昔憧れに憧れたアーティストが低迷‥‥とは言い過ぎか、いまいちパッとしないのを見続けることほど悲しいことはないんだよね。アンダーグラウンドクラブの世界をJunior Boy's Ownで支えるアーティスト、じゃなくて今や彼らはステージで華やかに輝くロックスター。だから彼らにはいつも華やかであってほしい。そんな彼らがまさにロックスターの象徴のような衣装でギターを抱えつつ、ロックのパーティだと思って来ている層が大半のお客さんの前で、昔のクラブトラックをほんの少し混ぜ込みつつ暗めのヴォーカルをフィーチュアした曲群を聞かせるのはなかなかに2007年らしくていいものだと思った。懐かしいcowgirl、mmm... skyscraper i love youと一瞬だけやったrez、大盛り上がりのBorn Slippy、大好きなTwo Month Off、自分の好きな曲に反応しながら年甲斐もなく歓声上げまくり。実際、会場のどこを見てもハンズアップ、年齢も性別も問わず歓声を上げて楽しんでいるようだったから、そんなことができる彼らはやっぱりすごいんだな、としみじみ思った。
ときどき聞こえる暗い歌声に、「笑いのないデペッシュ・モードみたいだよねえ」と友達が言っていて、ああそれはホントにそうだなあと思った。80年代から活動している正しいUKバンドの形、という気がする。


THE ORBは新譜から1曲やっていたらしい。私は知人と話していたのでほとんど聴けず、そのまま帰宅。


90年代のダンス物はペナペナで遅いし華やかさもないし確かに今風のものではないからあの時間でよかった、という評価も至極もっともだからよく理解はできるんだけどね。ただ個人的に、WEATHERALLが「Soon」や「Loaded」の自身のリミックスをかける瞬間にその場にいたかったわけで。そこに今日の楽しみの半分があっただけに本当に残念(変更になるなら最初からタイムテーブルなんていらない‥‥。まあこういう時のために「タイムテーブルは変更になることがあります」っていう但し書きがあるんだろう)。しかもその後聞いた話によると、ラストのOld Skool Setでは808STATE/PacificにRHYTHM IS RHYTHM/Strings Of Life、そしてなんと最後の最後に私がどれよりも聴きたかった90'sアンセム「Smokebelch II」がかかったらしく言葉を失ったのだった。こっちは自分の体力のなさのせいだから仕方がないんだけど、、私は目当ての3分の一も聴けなかったんだよなあ。いろいろ情報を追うとショックを受けるばかりなのであまり追わないようにしている。

UNDERWORLDのイベントなのだし、彼らのライブがよかったのでいいことにします。しかし罪作りなイベントだったよね、最初から。正直な話。