10月19日(日)NEST FESTIVAL'08@渋谷O-EAST

toeトクマルシューゴ&ザ・マジックバンド、doshnhhmbase、nisennenmondai、渋さ知らズセブン、group_inou、ORGE YOU ASSHOLE、Shing02相対性理論I Am Robot and Proud
(長くなるので畳みます)

10月のイノウはNESTにて。最初から時間が押していたようで、時間的にはnhhmbaseのはずがまだ相対性理論だった。広いメインステージにも関わらず変わらぬ直立不動ぶり。この感じでどこまで行くんだろうか、と思っているうちに終了していた(相変わらず曲のタイトルは知らないまま)。

メインとサブを交互に使うことで転換の時間短縮を図っていたらしく、次のnhhmbaseのメンバーはサブステージに登場。名前の雰囲気から勝手にROVOや渋さっぽい人力系のアングラダンス系だと思っていたら、わりと正しいロック系バンドだった。とはいっても曲はものすごく作り込まれた変拍子だしインプロじゃないけどインプロっぽい佇まいもあるし、でまったくロック的ではない。第一印象は「異様にうまいバンド」。ヴォーカルはかなり特殊な歌い方と声質で、割と好き嫌いはあるだろうとは思うけど、確実に耳に残るし個性という意味では多分突出しているんじゃないだろうか。特にヴォーカルの子はギターも弾けばキーボードも弾くマルチプレイヤーらしく、とにかく達者。でもその子だけがうまい訳ではなく、彼のプレイを凝視しながらがっちり低音を合わせているベースも、サブの狭さで残念ながらあまり見えなかったギターも、フロントを任せつつリズムキープの要になっていたドラムも、それぞれがきっちり自分の役目を果たしている音だった。どの子が欠けてもあの雰囲気は出せないんじゃないかというバンドならではの音の組み合わさり方をしていた。
恐らく普段のライブではステージを所狭しと暴れているだろうに、サブはかなり窮屈そうで少しかわいそうだった。

ちらっと見たnisennenmondaiはトランス系の女子3ピースバンドだった。曲によって音の配分があまりよくなかったのか、ぱっと耳に入ってきた曲の高音が耳に痛くて長時間これだときついと思った。ただその次の曲はそうでもなかったので、全部聴くとまた違った印象なのかもしれない。短いフレーズを延々とくり返す人力ミニマルというか、曲の長さに比して展開があまりないので(最後の方にはある)そこに辿り着くまでは正直ミニマルの12インチを聴いているのと変わらない気がした。ただその最後に上がっていくドラムの迫力はものすごかった。音の配分は彼女たちには関係ないだろうし、人力ならではのゆらぎが感じられる部分や必要最低限のミニマル感は野外ダンスイベントなんかだとよくはまる気がする。見た目もかわいらしいバンドだったから、今度は違うシチュエーションで改めて聴いてみたい。

渋さ知らずセブン。セブンとはいえダンサーさんもいたしゲストもいたのでステージ上には8人くらいいた(このバンドとしては少ないのだろうけど)。実は渋さ知らズ関係のライブはずっと見逃していて、初めて見たのだけど噂に違わぬ素晴らしさだった。もう格好良さもグルーヴも半端じゃなく高いクオリティで驚くことしきり。トランペット・サックス・テューバ系などのフロントマンチームはもちろん、ギターやベースの弦楽器隊も、ドラムやパーカッションのリズム隊も、テルミンほか電波ものも、メンバー全員が一体どうやって合わせているんだろうか?? と思わざるを得ない感じだった。コンビネーションが作り出す迫力に圧倒させられっぱなし。お祭り感は多少抑えめだったかもしれないけど、自然と身体が動くのは変わらない。あんまり言葉で説明してもつまらないなと思ってしまうくらい楽しかった。

group_inouはサブステージに登場。幕が開く前から聞こえてくるプログラミングの音に歓声があがり、もう暴れたい人特有の不穏な空気が生まれつつあった(笑)フロア。unitのライブなどではあまり暴れる雰囲気ではなかったのでのほほんと見はじめたら、割と早い段階で後ろの方でモッシュが起こってびっくりした。予測していないモッシュは本当に死ぬかと思うね‥‥。ダイブも出る雰囲気にメンバーも気分がよくなったのか、さっきのnhhmbaseと同様に飛び跳ね舞いながらcpはラップをし、imaiはトラックを展開させていた。セットはここ最近のライブとあまり変わらず(「bpa」とかがない)。新曲をラストに持ってきてチルダウンさせる形でまとめていた。「別に普段やってるのがサブステージだからってそこまで踏襲してもらわなくてもよかったんですけどね、メインステージでも全然よかったんですけど」ってimaiも言っていたけど、盛り上がりとしては本当にメインステージ級だと思った。

最後に見たのはShing02。「歪曲」の参加メンバーを中心にしたバンドスタイルで、キーボードやDJ、ドラムの他に和太鼓と薩摩琵琶などの和楽器を組み込んだ編成。ゲストにシオリとたむらぱん。「歪曲」からの曲が中心だったけど、ラストには「400」をやっていたので、古い曲が好きな人は嬉しかったんじゃないかと思った。キーボードやシオリのソロ曲もあったからか、予定時間を大幅にオーバーするくらいの(30分くらい延びていたと思う)盛りだくさんな内容だった。

その他にtoeトクマルシューゴ&ザ・マジックバンド、doshなどは約束があったので未聴。聴きたかったな‥‥。