退廃的〜シノワズリ

六本木でDRESSCAMPのショーを見る。前シーズンにデザイナーが変わってからは、等身がものすごいモデルさんが日本人にはおよそ着られなさそうなコレクションラインに身を包み颯爽と歩く、という海外デザイナーらしいコレクションになった。今回は表現主義時代の映画「メトロポリス」の要素が入っているらしく、金属の鈍い光と退廃感が合わさってとても好きな雰囲気だった。シルエットに限って言うと、ボディコン的なラインのコルセットスーツや肩が尖ったジャケット、ボディコンワンピースにハイウエスト&太ベルト‥‥と80年代リバイバルは本当に来ているらしい。そういえばSBKのシゲオさんが今シーズンもBGMを手がけていた。中盤以降の音の雰囲気が「Last Train to Trancentral」みたいだった。
恵比寿でヒロミチナカノのショーを見る。ローゲージのニットコートやモヘアニット、アンティークのミラーモチーフが縫いつけられた繊細なワンピース、という大枠の雰囲気は変わらずだけど、今回は少しだけ大人っぽいパンツラインが出ていたほか、1920年代のシノワズリのもの悲しい雰囲気がどことなくあった。ラストの曲が「蘇州夜曲」でシメられていた辺りにも現れていた気がする。
Soshu Yakyoku 蘇州夜曲 1 - 李香蘭 http://www.youtube.com/watch?v=w0ht7Wkkc3s