LAYER OF PERSPECTIVES@下北沢ERA

MATRYOSHKAのcaluが歌うというのでRicco Label and friendsを見に行くが、いろいろ間違えて前半数曲を逃す。STABILO〜虚弱〜Fjordne〜Ricco Label and friends〜KASHIWA DAISUKE〜sgt.〜SPEAKER GAIN TEARDROPの流れのうち一瞬外に出た時だったようで、なんともタイミングが悪い。でもあの美しくて儚げな歌声を生で聴けたというだけでもよしとする。

虚弱は女子4人のインストバンド。疾走感と躍動感と力強さがある音なのに、バンドの空気感には寒い地域のポストロックバンドぽい陰鬱さと内向き感が見える。ああいう音を女の子がやっているのがとてもいい。LITEが好きな人に響きそうだと思う。
Ricco Label and friendsはゲスト込みの特別編成だったらしい。小さいステージで見るのがもったいない雰囲気。もちろんライブハウスでもよいのだけど、広いステージを十分満たせそうだし、外で聴くのもよさそうだと思う。caluのボーカルは羽根みたいに繊細で透明な美しさがあるけど、弱々しいわけではないのが不思議。
KASHIWA DAISUKEは唯一クラブに寄った音。マウスオンマーズを思わせるブロークンビーツとメロディアスにしたメルツバウを足したようなノイズ感。実験音楽ぽさもあるので、イベントに出るならメタモよりはソナートウキョウぽいかもなとなんとなく思った。空気を震わせるノイズやイタロハウスっぽいダンスもの、「白鳥の湖」ネタのトラックものと多彩で面白かった。あんまりよかったので終わった後で思わずCDを買ってしまった…という行動もずいぶんひさしぶり。よく見たらジャケがraku-gakiの西田さんのデザインだった。
sgtは宇宙を目指さない激情的なROVO、という感じ。すごくすてきな音を出すバンドなのだけど、エレクトリックヴァイオリンは勝井さんをどうしても思い出してしまう。
SPEAKER GAIN TEARDROPはシューゲイザーにサイケポップやノイズが混ざったかようなインストもの。アンコールでやった10分位の新曲がフライングソーサーアタック（のトラック）を彷彿とさせてすてきだった。