[文化系][映画]RosasXXV、COFFEE&CIGARETTES など

「RosasXXV」@東京都写真美術館
初めて見た作品は「Drumming」が最初で、確かライヒの「Drumming」を使っているからというので見に行ったのだった。いろいろあるコンテンポラリーダンスの中で、その時一番面白そうだと思った作品。アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル女史が率いるベルギーのダンスカンパニーRosasはミニマルなモチーフの繰り返しだけで豊かな表現をする。曲や衣装のセレクトもセンスが良くて、さすがベルギーのカンパニーだなと見える部分だけでも十分に感心する。
練習風景や演目中の動作を切り取った写真と映像からなる展示。過去の作品から見たことのある「Drumming」や「Rain」、「Bitches Brew/Tacoma Narrows」、「Once」、それから日本での公演が待ち遠しい「Raga for the Rainy Season/A Love Supreme」などなど。とにかくこんな展覧会が見られたことがとても嬉しい。

COFFEE&CIGARETTES」監督:ジム・ジャームッシュ
ようやく見た。ブルータスの特集も読んだし映画館に見に行く気もたっぷりだったのに見逃してせつなかった「COFFEE&CIGARETTES」。ジャームッシュのなんにも起こらない映画は本当にとことんまで何もないからいい。いい話もつまらない話もおかしな話もどうでもいい話も、みなコーヒーと煙草だけで繋がっている。何も起こらない話は映画として一番難しいはずなのに、そんなことはみじんも感じさせないで淡々と進む。
この映画を見ているとコーヒーが飲みたくなる。家に豆がなかったから、わざわざスーパーまでインスタントのコーヒー粉を買いに行って呑んだ。たぶんこの映画のコーヒーも紙コップで飲むようなインスタントだと思う。豆で入れるおいしいやつではなくて、ちょっと煮詰まったくらいの。ビル・マーレイウータン・クラン(ミスマッチ加減が面白すぎる)に薦めていたヤツもきっとそうだ。
いろいろな俳優やミュージシャンが出てくるけれど、コーヒーをすすりながらマルボロを吸うイギー・ポップがとてもいいと思った。それからかっこいいと思ったエンディングの曲もイギーだった。今まで全然聴いたことがなかったのだけど、ヴェルヴェッツとかルー・リードみたいで意外(超初心者なのでおかしなことを書いていたとしてもスルーの方向で)。
もう一度見たくなる。