[文化系]ケモノ道上等

ユリイカ読書中。
これは最初からこういう趣旨だったのか、作っている内にこうなってきたのかわからないけど、グレーゾーンの広い(もしくは個人差の大きい)分野を体系化しようとする試みはものすごく難しいことなんだ、と思わせられる。

とりあえず感じたこととしては、自分に割り当てられたジャンルに対して客観的に見ている人の文(たとえ「私」という一人称であっても)は面白く、怨念に近い自分語りの文(それがどんな形であれ)は少なくとも気持ちのいいものではない、ということ。mixiやblogと違ってお金を払っているからかもしれない。

今のところ、お笑い・嗜好関連(とおぼしき項)の文に発見が多い。特に澁谷知美さんの項が面白い。多少フェミニスト寄りが強く思えるけどフェミニズム研究の人らしいので別にOK。とにかく女性芸人のあり方についてきちんと述べた人ってあまりいないと思うので、これだけでもこの特集は十分意義があると思う。ただ、サンプルで挙げたいわゆる「これまで抑圧されてきた女性芸人」がかなり偏っているので、すでに関西で活躍していた漫才師家系サラブレッド姉妹「海原やすよともこ」(海原小浜さんがおばあさん、お父さんが元池野めだかさんの相方)や二人とも美人女子の「オセロ」(中島さんは大学時代に「ミス精華」を取っている)などを含めて考えた時に、あれがどういった論理展開に変わっていくのかは読んでみたい。あとmixi南海キャンディーズコミュのことが少し書いてあったのが管理人としては嬉しい。

でもなんというか、女性芸人のあり方を述べてる人の横に女性芸人(ジャニーズ追っかけで有名な元-4℃の松本美香さん)が載っている図がすごい。

澁谷知美さんのサイト
http://homepage3.nifty.com/shibuya_tomomi_site/

対談がとても面白かった。なんだかいろんなことがフラッシュバックする。中学時分にクラスの女子に「あんたは何言ってるかわからへん」と言われたことがあるけど、これを読んでいるとそういうことは意外とよくあることだったのかと思えてくる。
今でも思い出せるほど辛い時期だったけど、「普通やから心配するな」と当時の自分に言ってあげたい(苦笑)。そうすればもう少し楽しい中学生活を送ることができたかもしれない。