夜のカフェにて

「わたしはもしかしたら東京住まいに向いていないのかもしらん」と言ったら、
「でもわたしは東京にいてほしいなあ」と彼女が言った。
ああそんなことを言うてくれる人がいるんやなあと、遠くに来たこの2年はただひとりの、何もなかった時として過ぎていたわけではなかったんやなあと思った。