「日常」

“何もないけど何かある”感がする映画が最近多くて嬉しい。
前に見た「きょうのできごと」は京都〜大阪、今度かかる「かもめ食堂」はフィンランド。そして「日常」は大阪。

大阪で働いてはいたが住んでいなかったし、京都や神戸に比べてがさつな感じがして本当はあまり好きな街ではなかった。でも、ひさしぶりに映像で見る地は限りない愛着を感じさせる街になっていて、なんだかとても不思議な気持ちがする。
とつぜん白木蓮が咲き乱れていた京橋のビルのたもと、一本ずれると怖い場所になるフェスティバルゲート周辺、大阪城近辺の妙な空の広さ、ブルーシートのハウスと美しい薔薇のコントラストが強すぎた中之島公会堂前。自分の歩いた地が思い出され、ゴミゴミとした戎橋ですら懐かしくて郷愁を誘う。
エグさも離れると寂しくなるものなのかもしれない。

そんな大阪のど真ん中で過ごす人々を、吉本の芸人さんがそれぞれ演じている。アウトソーシングのCMでもそうだったように、芸人さんには演技が上手な人が多くて気になっている。しかも一番好きなレイトショー公開。見に行ってみたい。

「日常」オフィシャルサイト
http://www.nichijou.com/