*[日々]2回目の格闘技観戦

4月23日(土)「ハッスル・ハウスVol.13」 at 後楽園ホール

 知人からご招待を戴き噂の「ハッスル」に行ってきた。初プロレス、初後楽園ホール、初ハッスル。でも出演者の情報は(プロレスに疎い私ですら)割と知っている、という不思議な興業。

 席は真正面側リングにとっても近い3列目。後楽園ホールはプロレスの人にはおなじみの会場らしく、廊下には別の興業の告知ポスターが満載。なんとなくマニアな独特の雰囲気に「これがプロレスか‥‥」と圧倒されつつも、パイプ椅子にちんまりと座って開始を待つ。

 小川直也率いるハッスル軍と高田総統率いるモンスター軍の闘争、がハッスルのコンセプトらしい。勝敗は、第0ハッスル→第1ハッスル→第2ハッスル→第3ハッスル→メインハッスルの5試合で決定。このマッチメイクを担当するGMが、なぜかレイザーラモンRG(いつ見ても痛々しい)。にも関わらず当のレイザーラモンは欠場だった(理由が「やりすぎコージー」の収録だった辺りが笑える)。レスラー陣ははっきり言ってエリカちゃん(元アジャ・コング)くらいしかわからない。それでもその場に居て見ていると、ちゃんと面白い。

 この間のプライドでもそうだったけれど、DSE(ドリームステージエンタテインメント)の興業はどれも、初心者を置いてけぼりにしない。過剰すぎる演出と過剰すぎる笑いでプロレスをくるみこんだ120分。スクリーンやビデオレターが効果的に使用され、エンターテインメントに仕立て上げているのがすごい。

 もちろん面白さだけではなく、プロレスらしい技もきっちりと見せてくれる。派手で見栄えがする技が多かったから、むしろ難易度的には普通よりも高いのかもしれない。場外乱闘も何度もあったし(席をかき分けてレスラーの人が隣を通っていった!)、長机がまっぷたつに割れたり殴ったパイプ椅子がベコンとへこんだり、荒っぽいところもびっくりするところもたくさん。でも、なぜか会場には和やかさがあるから、ただキャーといって楽しく見ていればいい。かけている技がなんという技かわからなくたっていいし、プロレスラーなのに芸人のような間を持っているし、過剰にキャラ設定をしていたりして親しみが持てるし、見ているうちに「なんだかわからないけど次も見たいかも」と思わせるものがある。「ファイティング・オペラ」なんてサブタイトルが付いていたけれど、このステージングを見た後では「なんてうまく表現しているのかしら!」と感心してしまった。

 最初はHGやインリン和泉元彌なんかを呼んでいて、ずいぶん企画物っぽい派手さだな〜としか思わなかった。でも、ハッスル自体の流れを見ている限りでは、今ではHGもインリンもすでになくてはならないキャラクターになっているらしい。最後にインリンが少し出ていたけど、ドロンジョ様風の悪役キャラ「ニューインリン」略して「ニューリン」(あほか)になりきっていて面白かった。
 こういう人選が私のような初心者に興味を持たせるきっかけになっているのだとすれば、それは裾野を広げるのにはいいことなんだろうなと思った。

 終わった後に「面白かった」と言いつつ帰ることができるプロレスがあるなんて思わなかったから、とにかく目から鱗の1日だった。

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