マンガ。

べしゃり暮らし 1 (ジャンプコミックス)

べしゃり暮らし 1 (ジャンプコミックス)

 
べしゃり暮らし 2 (ジャンプコミックス)

べしゃり暮らし 2 (ジャンプコミックス)

ろくでなしブルース」の校舎モデルが守山高校だというのは知っていたけど「ROOKIES」が栗東中学校とは初めて知ったなあ。というわけで同郷の有名なマンガ家さん(あとゴツボ×リュウジもそうだね!)が今ジャンプでやっている連載らしい。アニキ女史より「お笑いをネタにしたマンガがある」と教えてもらったので購入。


その高校で一番面白いヤツと言われ、誰よりも面白くないと気がすまない主人公(自称「爆笑王」)と、大阪から素性を隠して転校してきた「元芸人」の話。現時点では、主人公の背景紹介、元芸人との出会い、元芸人の素性が明らかになったあたりまで。これまで高校内の人気者でしかなかった主人公が、実際の芸人に出会ってプロを目指す道があることに気づいたり、とはいえ彼の家庭には何か事情があったり、と話の中心が外に向いてきたようで広がりある展開。


芸人さんに「普段はもの静かな人」というイメージがある私は最初、「高校内で面白い子=プロを目指す人」とは繋げづらく、設定にちょっぴり違和感を感じたのだった。私の高校時代のいわゆる「おもしろいヤツ」は「ちょけてるヤツ」に近かったし、たいていは面白くなかったから。でもこれは個人的なものだろうし、NSCの入学志願者が過去最高という今では事情もだいぶん違ってきていると思うので、この作品への期待度は大。

というわけで、第2段階に入りかけのストーリーがどう展開するのか? 伏線も込みでとても楽しみ。


それから、この作家さんには絵をとても細かく書き込む人という印象を持っているのだが、今回はそれ以外のディテールも細かくて驚いた。1巻の帯に2丁拳銃の小堀さんが「お笑いがとても好きな人が描いている漫画だと思う」とコメントを書いている。実際、本当に若手のお笑い芸人のネタがいろいろと入っていて楽しめる部分がが多い。


ルミネらしき劇場や千原Jr.&今田耕司がモデルぽい先輩コンビが出てきたり、元芸人がヤナギブソンぽかったり(これは個人的な印象)、南キャンのしずちゃんをモデルにした女の子が出てきたりする(しかも昔の金髪の設定)。しかもしずちゃんドラゴンボールZを好きだということがちゃんとわかってるネタもあってすごい! 芸人さんの本名が組み合わされて使われている(主人公はますだおかだの岡田くんからだし、元芸人は新喜劇の辻本さん&スピードワゴンの組み合わせ)のも多くて、中にはネゴシックスの本名まで出てきたのには驚いた。それ以外にもエンターブレインの『お笑いタイフーン』風の雑誌が出てきたり(参考はキングコングが表紙の号だと思う)、とディテール探し好きにはもってこい。個人的なことでいえば「マイナーな県=滋賀県」というネタとか。


この作品の元になった「柴犬」「スベルヲイトワズ」というのもあるようなので読みたいな。ちなみにこの柴犬(というコンビのマンガらしい)、主人公が読んでいた雑誌の表紙に「M-1決勝出場コンビ」として入っていた。麒麟もしくは千鳥って感じなのかなー。