7月16日(日)KAIKOO vol.3&SAPLE at SALOON

KAIKOO vol.3-DJ BAKU 1ST FULL ALBUM "SPINHEDDZ " RELEASE TOUR at UNIT
DJ BAKU、D-STYLES、MSC、NUMB&SAIDRUM、A-1、SHIRO THE GOODMAN、OLIVE OIL
SAPLE at SALOON
DJ GOTH-TRAD、RUMI、SHOWMIN、SKY FISH、JAH-SADA&KANATA/MC CANDLE、ARI1010志人、TAK THA CODONA、七舞葉、鎮座DOPENESS、C.I.A.


友人がライブのサポートで出るというのでヒップホップ系パーティに行った。DJ BAKUの1stフルアルバムのリリースに併せて2つのパーティが合体したイベントなのだそうだ。

最初はSALOONのフロアに。アブストラクトヒップホップだと思って静かなロービート系を想像していたら、SHOWMINが限りなくアッパーでハードコアなドラムンベースDJでびっくりした。個々の持ち時間が短いのが残念だったけど、彼の選曲はなかなかよくて気持ちよく踊ることができた。

ARI1010のライブはmiharaとの共作トラック&生ベースにMCを乗せるという、このジャンルでは珍しいスタイルだった。ただ今回はMCの要となるマイクに不備があったようで、せっかくのリリックが聴こえづらくて残念。生ベースだけに強さのあるトラックには破壊力があったし、MCの勢いもわかったから、きちんとした場でもう一度聴いてみたい。早口で捲し立てるパートがとてもよかった。
しかしハルヒSOS団Tシャツを着たMCとシャナのトーチTシャツを着たトラックメイカーは相当面白い組み合わせだったなあ。


メインフロア、UNITではDJ BAKUがタンテ3台+CDJ1台+エフェクター1台でライブをしていた。ライブを見るのは実は2回目。最初がBBS主宰の「FRONT CHAPTER」というパーティだったことを考えても、最近のターンテーブリストはいわゆるヒップホップに収まらない選曲をしている気がする。昔はスクラッチといえばヒップホップ系というイメージがあったのに。もちろんオーソドックスなトラックもあるけど、それよりもギターリフが印象的なハードロックやハードコアなブレイクビーツの割合が多い感じ。これは前見たDMCチャンピオンのDJ KENTAROのライブでもそうだった。この辺のミクスチャーな選曲に共通しているのはだいたいPRODIGYだったから、そこからジャンルが広がったのかな、などと思いつつスクリーンに大写しになっている素晴らしいタンテさばきを見た。実際、1stアルバムの収録曲(だと思う)の間にはPRODIGY「Out Of Space」(そのもの)や「Smack My Bitch Up」ネタのドラムンベースがかかっていたし、「白いレコードラベルに燦然と輝くXLロゴ」なクラシックレイウ゛チューン(タイトル失念)まで飛び出していた。ブレイクビーツを速くしていけばヒップホップからレイウ゛になるだろうから、その状況に近づいているのかもしれない。こんなDJを前にするとオーソドックスなヒップホップが異様に古くさく聴こえてしまうのが不思議だ。

SALOONに戻るとGOTH-TRADがDJ中。ハードコアノイズとアブストラクトヒップホップを足したような作品がとても格好いいのだけど、DJだとちょっと毛色が変わるらしい。突如TECHNOTRONIC「Pump Up The Jam」やPRODIGY「Charly」なんて大レイウ゛クラシックが聴こえてきてまた驚かされてしまった。でもあのイベントに来ている人の大半は、この辺のトラックも新鮮に聴こえるに違いない。ジャンル違いが成せる技なのだと思う。

SALOONでは日本のラガMC(よくわからない言葉)とでも言うようなラガブレイクス風のライブやドラムンベース系が延々と続いていたらしい。小さなフロアは入りきれない人がはみ出し、朝になっても異様な盛り上がりは全然引かなかった。
いろいろと見るものが多い日だった。