「麒々麟々」雑感

(こちらも以下敬称略)
今回はDVD収録がないだけに好きなことができそう、という話だったけど、本当にそうだったと思う。著作権引っかかり系ネタはもちろん下ネタ&妙齢の女子に引っかかる系、軽いサブカルブラック系ネタ、4本のうち3本がどこかしらクセのある内容。川島のうちむきうつむきうしろむきなオタクテイストが炸裂していた気がする。「キリリン!」副声音での「どっちか言うたら僕は萌えジャージ着てる側の人間」発言がこれほど信憑性を帯びたライブはなかったような。

1本目のコントからゲームのキャラ著作権にひっかかりそうなネタ(任天堂スクエニ)。トルネコを紹介するシーンでの「ちょっとひんやりしてる」、「教会に行けば生き返る」という件に、なんとなく「魔の契約」のシニちゃんテイストが感じられた。
個人的に気になったのは3本目の「彼氏と彼女」。何気なく入ってた2人の下ネタ発言&ジェスチャーに、会場の97%が女子のライブで大丈夫なの‥‥といらぬ心配を(苦笑)。 それから珍しかったのが川島の女装。あの人は京都弁でもお年寄りが使う言葉が多いのでえらく老成して聞こえるなあと思った。ああいう京都の子っているけどね。ロングヘア絡みの「私“TSUBAKI”使ってるさかい」とか、マンガのセレクトに『NANA』は昨今のでわかるとしても『動物のお医者さん』が入ってくるとか、女子ネタのリサーチがいちいち細かすぎて笑う。
このネタを聞いていると、もしかしたら今後のことを言っているのかな? なんて気にさせられてしまう。あといきなり「不動前」という地名が出てきたのも、えらくリアルで驚いた。なんでそこなの!? という‥‥。


すでにDVDではおなじみの「嵯峨野川島流」は、今回ライブバージョン限定の「師範の一日に密着」版。なぜバスローブなのかとかちょいちょいツッコミ甲斐のある設定で面白かった。嵯峨野川島流だけの映像を抜粋した限定100本のビデオを買いそびれてしょんぼり。
対して後半に初登場の「生野田村流」は、田村の鉄板貧乏エピソード「鳩にえさ(パン)をやっていた人のパンを奪って食べた」系の発展。面白いんだけどリアルすぎた(笑)。特に、「人にジュースをおごる」時のジュースが献血のお礼って!
ただ、彼らの真骨頂は漫才なのに短編1本しか披露されないというのは少し寂しかった。


とはいえ、やっぱり初めて見に行った単独はすごく面白かった。ゲストの入ったコントではbaseでの気心知れた仲間たちとやっている楽しさがよく伝わってきたし、もうすぐ終わってしまう「二笑流TV」を彷彿とさせる感じがあった。
とにかく、彼らの単独ライブにはずっと行きたかったからその感慨も強くて、場の雰囲気を感じられたり、アドリブで出る素の部分を見られたり、DVDの映像だとわからないような細かい部分がわかって楽しかった。見に行けて本当に嬉しかった。