M-12008おぼえがき(ネタバレしてます)

どこでも言われていることだけれど今年は本当に実力伯仲の年だった。決勝に進出した3組はノンスタもオードリーもナイツも、4分にテンポよくネタを凝縮させて「面白い」と思わせる人たち。単にカラーが違うというだけで誰が獲っても納得できる仕上がりだったと思う。いわゆる「根っこにある“M-1らしさ”」*1という意味で、ノンスタが一番はまったのかもしれない(でも僅差で)。ノンスタってbaseの時代からそんなに興味があるコンビというわけでもないのだけれど、今回は面白かったし笑えたから純粋にすごいと思った。イキリを封印してほんとよかったよね、っていう。とにかく漫才って枠の中でもいろいろな見せ方があることがわかるいい決勝だった。
そういえば、決勝に残った8組でもまだ早そう、なんでこのコンビ? と思った人たちはだいたい予想通りの評価になっていたのでやっぱりM-1だなーとしみじみした。
ダウンタウンに憧れて漫才を始めた芸人さんや講評を神の声のように受ける芸人さんが多い中で、その講評に割って入ったナイツはさすが寄席の人だと思った。師匠と言えば内海桂子師匠クラスで、それ以外には物怖じしなさそうな感じがすごくかっこよくて。
そして別枠で、笑い飯の消えコメントが年々面白くなってる件(笑)。もうこのまま「無冠の帝王」で10年目を迎えてくれた方がカッコいいとすら思えるオチっぷりだった。「思てたんとちがーう!!!!」て。

今年は審査員講評もお客さんの雰囲気もすごく柔らかかった気がする。キンコンへの評価を始めカウスさんのコメントはいつも的確。そしてノンスタの冠になりそうな「フリートークイマイチ」コメントを振った上沼さんはそれ以外のも含め面白かった。しかし松本さんが関西の賞レースを総嘗めしたノンスタを知らないのは意外だったな。関西出身の審査員が軒並み番組で絡んでいることを思うと、今でも関西に番組を持っているかいないかの差なんだろうけど。彼は発言が重要視される傾向にあるから、知らなさすぎると審査員として不利なんじゃないだろうか‥‥。でもまあ逆にそれがいいのかな、「若手をあんまり知らないからこそ純粋に感覚で評価できる」ニュートラルな審査員という意味では。

審査員紹介で流される若手時代のVTRが懐かしすぎた。相変わらず海原千里・万里はあの映像だわね(笑)。そして例年のごとく今ちゃんの司会は、友達の言葉を借りると本当に「エレガント」。「カンペをください!」やザ・パンチへのアドリブを含めかっこよすぎた。
M-1グランプリ 2008順位>
※注)ネタ記載は個人的な印象によるメモです
【ファーストラウンド】
「お笑い月見草」ダイアン:サンタクロース:619
「孤高のWボケ」笑い飯闘牛士〜交通事故:637
「変幻自在の高性能漫才」モンスターエンジン:ハリウッド映画に出たら:614
「浅草の星」ナイツ:宮崎駿を調べてみました:640【3位】
「I(はぁと)とちぎ」U字工事:栃木はいい所&vs茨城 :623
「ラストチャッチャチャーンス」ザ・パンチ:ニュースキャスターになったら:591
「ストリート系漫才」NON STYLE:子どもを助ける:644【2位】
「逆襲のスーパールーキー」キングコング:野球のヒーローインタビューをやりたい:612
(敗者復活)オードリー:今のボロ屋&理想の家:649【1位】

【最終決戦】
ナイツ:スマップを調べてみました
NON STYLE:ホラー映画の主人公になる【優勝】
オードリー:選挙演説をやってみたい

*1:私は「大阪吉本発信の派手でベタさのある漫才」だと思う