ハゲタカ(多少のネタバレ含む)

ドラマは飛び飛びで見ていたけどあの作品がここまで大きくなるとはね‥‥というわけで買い叩く人たちの映画を見てきた。
日本を舞台にしたファンド会社の買収劇、ドラマのその4年後。日本の市場に愛想を尽かして海外で暮らしていた主人公・鷲津と、日本の代表的自動車メーカー・アカマを買収すべく中国から使わされた刺客・劉の対決が映画版の主軸。
浪花節に揺らぎがちな日本人の感情を利用しようとする劉のドライさとか、逆に今だからこそ夢や憧れを大事にしようとする芝野(鷲津の銀行時代の先輩で現アカマ役員)の熱さとか、その両世代の感覚の間で淡々と燃えながら動く鷲津とか、劉にそそのかされてデモをやろうとするも正社雇用で簡単に買収された仲間に裏切られる期間工の守山とか、20〜50代の会社に属する人間なら何かしら響くものがある作りになってたのがすごい。派遣工の件はちょうど映画を見る前にワープアについて友達と話した直後だったのでだいぶ切なかった。中国への技術流出の話やら代表者の苦悩やらは自動車・製造系なら企業規模関係なく多かれ少なかれあることだろうし日本の働く人たちはすごいよなーと思いそこにもなんだかぐっときた。2時間以上あったけど長さを感じさせない構成で本当に面白かった。
それとは別に大森くんは個人的に思い入れの強い役者さんなので感慨深かった。SBPだと思ってるうちに今や主役だものね。あとは島田久作さんと小市慢太郎さんがあんなにでかい役で出てるなんて時代も変わるもんなんだなと思った。だって島田さんて「帝都物語」のあの人だよ!?
前に「ハゲタカ」ドラマ版について書いた同じ日にPerfumeチョコレイト・ディスコ」リリース記念握手会@六本木のことも書いていて我ながらちょっとぐっと来た。あの時はまったく想像できなかったわ、まだ3年前でしかないんだけど。
ハゲタカ http://www.hagetaka-movie.jp/