とつとつと

ぽつぽつと言葉を発する。とつとつと何かを語る。
スピードではなくて内容の話。たとえ早口であったとしても、その内容は誠実、凝縮されたなにがしかを感じることができる。近しい友人たちの話にはみな重みが含まれており、それがわたしに投げかけられる。
ふと考える。軽い言葉と重い言葉のちがいとはなんだろうかと。ひとつわかったことは、上滑りをする言葉には心が感じられないということ。発する言葉には言霊が宿るというけれども、心持ちまでにじみ出るということがわかってとても恐ろしくなった。

友人が「遊びに行くよ」と言った。はじめて東の地で人を迎えるというできごと。ひとつの楽しみを思って山を駆け上る。