*[音楽]re:菊地成孔クインテッド・ライブ・ダブ

20代最後の夜はゴージャス甚だしいハービスエント内大阪ブルーノートで菊地さん率いるゴージャスなジャズライブを2セット。ブルーノートなど普段行ったことがないのでとりあえず結婚式用の洋服で参加‥‥が、結構カジュアルな人もいてバラバラだった。まあクラブがドレスアップをして行く社交場ではなくなってしまった昨今、こういった気合いを入れる機会が少しはあってもいいんじゃないかしらん、と思った。エスコートは基本女子の夢と思われ(今回なかったけど)。

1stセットはかっちゃん夫妻、かっちゃんのお友達と4人で、2ndセットはボサノバ歌手でもあるファビアナさんを加えて5人で鑑賞(お疲れさまでした!)。頭の知識だけでなく実際に演奏をしていた人だけあって話が超高度、感心しっぱなし。出てるメンバーからこの曲は出来るとか出来ないとかセットの予想出来るなんて、きっとこの人たちぐらいだ‥‥。

セットリストは1st、2ndともに同じ曲。艶のあるメロディにアップテンポなジャズ、フリージャズ風、大阪のみ参加の歌姫カヒミ・カリィ嬢とのデュエット、カヒミ嬢のジャズ meets ポエトリーリーディング(これは多分「南米のエリザベス・テイラー(存在しない)」)、わりといろんな雰囲気の曲をやってた。アンコールは「南米のエリザベス・テイラー」から「He said me crazy」、「デギュスタシオン・ア・ジャズ」から「ラス・メイヤー聴いてくれ」の2曲。

1stセットはドラムの真ん前、ドラムの藤井さんやベースの菊地雅晃さんのソロがよく聞こえてよかった。菊地さんが2本のサックスを持ち変えながら演奏するメロディはもちろんとてもかっこうよかったけど、各人のソロもとても格好いい。雅晃さんの弦は優しくも深い音色、坪口さんは東ザとはまた違ったスピード感とメロディが絡み合うピアノ、藤井さんはものすごい迫力のあるドラミング。ブルーノートのムーディな空気を一気に踊り暴れるリキッドルームのにしてたくらい(笑)。セットの最後をシメる役割を完璧にこなしてたと思った。それくらい格好良かった!

ストリングスカルテットが1stセットの時かなりぎこちなくて、リズムとかカウントを取りづらそうな感じだった。前にいただけにそれがすごくわかって相当ハラハラした。でも2ndセットでは別もののように変化! ぴったりと合うようになってすごいと思った。菊地さんが合図を増やしていたのでそれもあったのかも‥‥とにかく安心+感心した。

2set目は中央辺りに座ったのだけど、(かっちゃんも言ってるように)パードン木村さんによるライブ・ダブの効果はこっちの方がよく感じられた気がする。

カヒミ嬢はアンコール合わせて3曲くらいの参加。いつものウィスパーヴォイス、彼女の場合はもう良いとか悪いとかいう話ではなくてそこにいるだけでいい存在なので。特筆すべきことといえば、上下黒いスーツ(しかもジャケットは素肌に着てた。一時期のイヴ・サンローラン・リヴ・ゴーシュの広告でやってたみたいな)でノワールテイスト炸裂でたいへんかっこうよかった、ということか。彼女を見ながら「ああ前見た時はこの人ベレー帽かむってたな‥‥」と自分が同じようにベレー帽をかむり今回は偶然黒いスーツを着ていたことに10年一昔を感慨深く(苦笑。

2setのラストは噂の「ティエリー・ミュグレーのエンジェル(香水)をステージからまき散らし」ながらMC。買ったCDにサインをしてくれた時もとりあえずジャケットの中にエンジェルをひと吹き。CDから良い香りがする。

ゴージャスな日だったなあ‥‥。