想像の中の美大

theklf2006-09-03

作者の羽海野チカさんは実際美大ではなかったらしく、こんなんだったらいいなあと思って描いた、というのはハチクロ好きならよく知られたお話。


というわけであゆに感情移入しがちな私もようやく「ハチミツとクローバー」を観賞。内容は一言で言えば「美大に通う学生たちの日常と恋模様」。元が長い話にも関わらずポイントになるネタをうまく掻い摘んでまとめてあった。絶対背景に点描でシャボン玉効果入ってるであろうさわやかキュートな恋心と夢が溢れる世界。
でもたぶん十代で観たらもっと面白かったと思う。実年齢として近いのは、はぐちゃんの叔父さんで美大助教授やってる修ちゃんだからね‥‥でも堺さんの雰囲気がバッチリで最高だった。 あとは蒼井さんってもっと声低かったよねとか、加瀬くん見た目ちょうかっこいいのにあの真山は本当にただのきもいヤツやとか、伊勢谷くんは森田というより別の恰好いいキャラになってるとか、桜井くんはあんなにぽっちゃりしてたっけとか、終わった後でケーキを食べながらごちゃごちゃと話すネタが満載で面白かった。高校の放課後みたい。でもあゆが陶芸をやるのにキャス・キッドソンのエプロンはゴージャスすぎるよなあ、なんていう現実的なツッコミも入れつつ(笑)。建物もかわいかったのでほとぼりが冷めた頃にでも聖地巡礼しに行こう。
そういえばはぐのワンピがミナ・ペルホネンっていうのは観たらすぐわかったけど、それ以外の洋服もいちいちかわいいのでクレジットをチェックしてみた。そしたら私が好きな洋服屋さんのBshopも衣装提供をしていてなんだか嬉しかった。


でも私はやっぱり、元々が小説やマンガの作品は自分のペースで読みながら行間や空間を埋めていける方が好きなんだと再認識した。映画だと映像も時間も空間もすべてが提示されているから、個々で空想できる部分が減ってしまってさらっと抜けてしまう気がする。別に作品が良いとか悪いとかということではなく、基本的に空想好きなところがあるからなんだろうけど。